さまざまなクラウドサービス上にファイルを置いて共同編集を行うことで、グループワークを円滑に進めることができます。
大学の包括契約ライセンスで利用できるサービスの特徴について紹介します。
UTokyo Accountを利用することで、大学のアカウントを利用してG Suite for Education(Google系のサービス)とOffice 365(Microsoft)を利用することができます。
いずれも、個人用のアカウントを既に利用している方が多いと思いますが、 大学の構成員としてファイル共有・共同編集を行うためには、大学のアカウントでサインインした状態に切り替えて利用することが必要です。
G Suite for Education/ Google Drive
- アカウントID:username@g.ecc.u-tokyo.ac.jp (ECCSクラウドメール)
- Google Apps系ファイル(document, spreadsheet, slideなど)と、Office系ファイル(Word, Excel, Powerpoint)のいずれも格納して、共同編集をすることができます。ただし、Office系ファイルでは共同編集の操作性は劣ります。
- Google groupを使うことで、メーリングリストを利用したり、ファイルの共有権限の設定や、カレンダーの共有が簡単にできます。
- Googleフォト、Form、Classroom、Colaboratory(python開発開発環境)、Jamboard(ブレストツール)が利用できます。
Luchidchart(マインドマップ)、Lucidspark(ブレストツール)とも連携できます。 - 容量:無制限
- 他の場所に保存してあるファイルでも、「ショートカット」を作ることでグループのメンバーと共有することができます。
- ローカルとの同期:Google File Streamを使って、必要なファイルだけローカルにダウンロード、同期することができます。
- ファイルの共有対象は、ECCSクラウドメールの利用者に限定することも、「リンクを知っている人全員」にすることもできます。つまり、学外者とも共同作業を続けることができます。
- 共有と継続性:ファイルのオーナーがECCSクラウドメールの利用権を失っても、学内メンバーとファイル共有をしておくことで(共有ドライブ)、学内メンバーはそのファイルを共有し続けることができます。
Office 365 Apps for enterprise/
OneDrive for Business
- アカウントID:10桁の共通ID@utac.u-tokyo.ac.jp
- Office系ファイル(Word, Excel, Powerpoint)の共同編集は、webブラウザ上からも、ローカルにインストールしたアプリからでも行うことができます。
Google Apps系ファイル(document, spreadsheet, slideなど)をOneDrive内に置くことはできません。 - ClassNotebook、Forms、さらに教職員はTeams、StaffNotebookを利用することができます。
共通IDと紐付いたサービスが利用できることが特徴です。 - サインイン時の注意点:複数のアカウントを利用している場合、ブラウザ(Chromeなど)のプロファイルにサインイン情報が残っていることがあります。エラーが出て目的のアカウントにうまくサインインできないときは、ブラウザのシークレットモードやゲストモードに切り替えてサインインを試みるか、用途によって異なるブラウザを使い分けるなどを試してみて下さい。
- 容量:1TB
- デスクトップアプリケーションは、個人アカウントのOneDriveと組織アカウントのOneDrive for Businessと両方に接続することができます。
- ローカルとの同期:必要なファイルだけローカルにダウンロード、同期することができます。
個人アカウントのOneDriveと組織アカウントのOneDrive for Business同期フォルダの両方を、それぞれ設定することができます。 - ファイルの共有対象は、特定の個人もしくは、UTokyoアカウントを持っている人です。
リンクを使って学外者とファイル共有をすることはできますが、共有する期間を設定する必要があります。 - 共有と継続性:個人のOneDriveからファイルやフォルダの共有設定を行う場合、ファイルの存在は所有者のアカウントに依存しています。
共同所有のフォルダを設定するには、Teamsチャネル-> Sharepointで開く(右上の”…”より)でSharepointページ内のOneDriveフォルダを利用する必要があります。ローカルPCドライブにOneDriveビジネスを同期させている場合はSharepoint上の共有ドライブも表示されます。
GoogleDrive、OneDriveのいずれの場合も、リンクでファイル共有を受けている場合、オーナーがファイルの置き場所を変えたり、削除したり、アクセス権を変更したりすることにより利用できなくなります。
共同作業者(授業に参加していた学生など)の身分変更や意向によって削除されると困る場合は、管理者(教員など)が所有するフォルダ内にバックアップをとり、さらに共有相手から内容を変更(編集)されないように設定して下さい。
クラウド上でファイルを利用している場合、共同編集者が加えた変更の履歴を閲覧したり、もとのバージョンに戻すことができます。
自分の管理する複数種・複数アカウントのクラウドドライブ間でファイルを同期するツール(MultCloud、cloudHQなど)もありますが、OneDrive for Businessは管理上の制限により連携させることができません。
共同編集の詳しい方法については、
「初年次ゼミナール理科副読本」を参照して下さい。